燃料消費率
ノッチ別速度ー燃料消費率の実測値です。グラフが上にあるほど燃料消費率が大きく、つまり燃費が悪いことになります。縦軸の単位はg/PS・hで、馬力当たり何グラムの燃料を1時間で消費するかを意味します。つまり燃料消費率300g/PS・hの1000馬力のエンジンなら一時間に300000g、つまり300kg燃料を食うことになります。
使用ノッチ別では、低ノッチほど悪くなっています。そして速度に大きな影響を受け、低速になるほど急激に悪くなります。つまりガスタービン車は低速運転するほど燃費が急に悪くなるわけです。これは機械式1速直結駆動方式の宿命です。
なぜこのようなことになるかというと、ガスタービンはディーゼルなどと異なり、回転数に無関係に一定の燃料を食うからです。回転数が半分になったら回転力が2倍になればそれでも問題ないのですが、現実には1.5倍弱にしかならず、その差がロスとなってしまうのです。ディーゼルでは基本的に回転数と燃料消費量が比例関係にありますから低速でも液体変速機を使わずに直結されている限りこんなに燃費が悪くなりません。そのかわり回転力も増えませんので加速が悪く、変速機が不可欠になるのです。
181系のエンジンは車両搭載状態で約200g/PS・h程度ですから、391は高速運転時で181系の1.6倍程度大食いだったようです。
現在のガスタービンは当時のものより30〜40%燃費が改善されたものが多くなっていますが、フルノッチ低速回転での低燃費は変わっていません。低ノッチでの悪化は若干改善されています。
一方、ディーゼルは直噴化で181系の時代より20%近く改善しています。
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