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非電化に奇跡を

 

新幹線に追いつき追い越せ

 俄然頑張ったのがフランスです。1967年に低速走行用のディーゼルエンジンを一緒に載せたTGS系というガスタービン動車を試作し、同年には235km/hの速度記録を樹立しあっさりと内燃車の記録を更新、その後、ETG系、そしてRTG系へと進歩し起動用のディーゼルは降ろして完全ガスタービン化し営業運転に入りました。これらは後にイラン、エジプトへも輸出され、アメリカでもライセンス生産されて一部が現在でも走行している現有の数少ないターボトレインです。
 そして現在のTGVの元祖とも言える、TGV001電気式ガスタービン動車が試作されました。この車両は5車体連接構造で、両端に2200kWのガスタービン発電セットを搭載した電動車を配し、1972年には新幹線の記録をあっさりと抜いて318km/hという非電気車両最速の記録を樹立しました。

この記録は特殊な試験条件下で出た性格のものではなく、300km/h以上の走行は175回行なわれ、延べ走行距離は膨大な距離に達し高速運転に関する貴重な資料と経験を蓄積することができたのです。
 この成績を元にパリーリヨン間の新線建設がはじまり、強制振子の開発、8両編成で250km/hの営業列車の設計が開始されました。営業開始は1975年を予定し、山陽新幹線で250km/h運転を予定していた国鉄に並ぼうとしていました。

先進的旅客列車

 イギリスも意欲的でした。Advanced Passenger Train(APT)と名づけられた高速列車を計画、動力はガスタービン電気推進、強制振子で240km/hの営業を目指して開発を進めました。

北米での挑戦

 一方、北米ではUnited Aircraft社が400馬力の小型ガスタービンを5台載せた直結駆動の機械式ガスタービン列車を開発しました。
 これを使ってカナダ国鉄では1968年からトロント-モントリオール間に特急"TURBO"として営業運転を開始、当時のディーゼル機関車牽引特急より1時間短縮に成功しました。
 アメリカでは同型車両を短編成化してニューヨーク-ボストン間で営業運転を開始しました。この編成は高速度試験で275km/hに達しました。
 しかし、この両者は初期故障に悩まされ、アメリカでは1972年、カナダでは1982年に引退となりました。その引退によってトロント-モントリオール間の所要時分は30分も延長してしまいした。

 ドイツではTEEに2200馬力のガスタービンを2機搭載し200km/h運転を計画、さらに2500馬力2機搭載の動力車を両端につけた10000馬力に達する8両編成の列車を設計し200km/h以上の営業運転を計画していたようです。

そのほかの国、ソ連、日本、中国などでも試作研究が行われましたが営業にいたったものはありません。

これほど明日を期待された高速ガスタービン動車にも過酷な運命が待っていたのです。

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